前半20分過ぎ、アルゼンチンFWディマリアが、PKを得た。左サイドからマークしていた相手FWデンベレを抜き、ペナルティーエリア内にドリブルで持ち込んだ。目の前にはフランスの守備陣がずらり。さすが34歳のベテラン。ディマリアは一瞬、ドリブルのスピードを減速し、後ろから追いかけたデンベレに押されてピッチ上に倒れた。主審からPKの笛を確認し、にやりと笑った。そのPKをFWメッシが難なく決め、試合をリードした。

15年以上も前、当時横浜Fマリノス所属だったMF中村俊輔の言葉を思い出した。「今、PKを得る方法を研究している。ドリブルで相手を抜いてボックス(ペナルティーエリア)の中にドリブルで持ち込むと、抜かれた相手は慌てて追っかけてくるし、そこで一瞬でスピードを緩めると後ろから押されて倒れる形になる。主審も、オレがテクニックで相手を交わしたわけで、その後相手が慌てるわけだから、笛を吹きたくなる」。

ディマリアがそれを狙ってスピードを緩めたか、確かではない。本人も言わないかもしれない。ただ、起きた現象としては、15年以上前に、俊輔に聞いた「PK獲得法」に極めて近いプレーで、試合を観ながらなんとなく昔の一幕を思い出した。【盧載鎭】

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