14日に行われた米女子サッカーNWSLのユタ・ロイヤルズ対シカゴ・レッドスターズ戦で珍事が起きた。

 試合そのものは元日本代表FW永里優季(30)も先発したシカゴがMFコラプリコのゴールで、1-0でユタに勝利。今季初勝利を挙げた。

永里優季
永里優季

 つめかけた1万9203人のファン、そして両チームの選手たちが、戸惑いと苦笑いの入り交じった表情を見せたのが、試合前の米国国歌斉唱の時だった。

 この日は今季からNWSLに加入したユタのホーム開幕戦。国歌を歌う大役を任されたのが14年のヒット曲「ファイトソング」などで知られる米人気歌手のレイチェル・プラッテン(36)だった。

 だが、あろうことかプラッテンは米国国歌「The Star-Spangled Banner」の歌詞を忘れ、なんと2度も歌い直すという失態を演じてしまった。

レイチェル・プラッテン(ロイター、2018年1月27日)
レイチェル・プラッテン(ロイター、2018年1月27日)

 一応、歌詞の最初の部分だけ以下に記しておく。本当に最初の部分だ。


O say can you see, by the dawn’s earlylight,What so proudly we hail’d at the twilight’s last gleaming,


 プラッテンはこの最初のdawn’s early lightの部分の歌詞を度忘れ。2度歌い直したのち、観衆の声にリードされて!? ようやく全部を歌い上げることができた。

 もしかして彼女は移民なのかと思い、プロフィルを調べたら、ニューヨーク市生まれのマサチューセッツ州育ち。生粋の米国人であった。

 歌手としては悪夢のような経験。案の定、米スポーツメディア、芸能メディア、多くのサイトで、映像つきで報じられてしまった。

 ピープル誌の取材には「本当に恥ずかしかった。今でも自分が許せないでいる。でもそれを乗り越えないと。信じられないくらい最悪な出来事で、頭がまっ白になってしまった」と話したプラッテン。

 まあ客観的に見てゴシップネタとしては面白いが、そこまで悲観し、悲しみに暮れるほどの大事件でもない。早く自信を取り戻してほしいものです。

【千葉修宏】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「海外サッカーよもやま話」)