スペイン2部テネリフェが、MF柴崎岳(24)に「不安障害」の診察を受けることを勧めた。13日(日本時間14日)、クラブの公式ホームページ(HP)に柴崎の現状を掲載。その中で医療スタッフの助言として伝えている。柴崎は7日に胃の不調から練習を欠席して以来、チームに合流しておらず、順応性について疑問視する報道などが続いていた。同時にHPでは、本人が引き続きスペインでの成功を求めていることを強調している。

 テネリフェの公式HPによると、柴崎の体調は回復してきているが、練習参加の前に1つの“ステップ”が必要になりそうだ。不安障害について専門家による診察を、クラブの医療サービス部門が求めた。胃の不調は食の変化に加え、精神的ストレスも一因と考えられ、不安障害の可能性も否定できない。そのため、検査を受けて明らかにしようという意図とみられる。

 柴崎は1日に入団会見を行い、その前には練習にも合流していた。6日には休日返上で汗を流し、調整に励んだが、7日からは休み続けている。その間に地元メディアでは、言葉の問題や順応性の欠如が報じられた。中でも、柴崎が日本に帰りたがって「テネリフェ島を出た」とか、体重が5~6キロ減ったなど、否定的な情報が多かった。

 こうした状況を整理するためもあってか、この日、柴崎と代理人、クラブの強化担当者が会談を持った。柴崎は代理人を通じ、まずは体調回復を目指し、チームに合流する意思を伝えたという。さらに入団会見の時と同様にテネリフェでの活躍、スペインでの成功を望んでいるとしたという。

 この会談とは別に、この日は日本代表関係者もクラブを訪れ、強化担当者やマルティー監督と面会した。日本代表の活動日程についても話し合ったとされる。この面会は柴崎の移籍時から予定されたものだという。クラブは一連の情報を「柴崎の適応プロセスの新たな1歩」というタイトルでHPに掲載した。【山本孔一通信員】