-前のポジションにいたというのはチームの戦略として?

 「そう。チームの戦略として俺とマルティン(ウーデゴール)は下がってこない。相手はブロックを組んで、人を見ないでスペースを見るから、俺にマークがついてこない。俺がいいポジションをとっていればレザ(グーチャネジハド)も空くし、サム(ラーション)も空くということで、俺は高い位置を取ってたんです。だけど今日は全然ボールが動かなかったし、グラウンドも乾いているからボールのスピードも上がらないし、センターバックもあのグラウンドでは速いボールを通せなかったから、そうなった時に近づいてもっとテンポを作りながらやろうとした。前半の最後の方はサイドバックの方まで落ちたりとか、真ん中に行ったりとか色々変えていったんだけれど、それに付いて行こうとする選手がいないんです」

 -チーム全体の献身性が足りないのか?

 「献身的にやろうとしてるんだけれど、『今、キツイからいいや』とか『頼む。誰か行ってくれ』という風に動きが止まる。だったら、2人行って重なった方がマシだというシーンが何個もあった。でも、自分がドリブルしたいとか、自分がシュートしたいとか、ゴール前でエゴだけ出て周りが見えてない。頑張るところが違うんじゃないか。ゴール前で力を抜いて、他のところで力を入れる。俺はそういう風に思っている。みんな、そういう時期なのかな? 移籍とか、いろんな人が見ているからアピールしたい時期なのかもしれない。それは分からなくもない。次のチームが決まっている選手もいるからね。俺はチームで求められていることをひたむきにやっているだけ。余計なことはしないし、欲をかいて『俺も、俺も』となるわけではなく、自分を見失わないのが一番です」