バルセロナがまさかの逆転敗退だ。第1戦で4-1と先勝しながらも敵地でローマに0-3と敗れ、2戦合計4-4でアウェーゴールの差で屈した。相手の猛プレスに持ち味を消され、速攻で守備を崩された。ローマは83-84年の前身大会以来の4強入り。準決勝の組み合わせは13日に決まる。

 過去5度優勝、今回も優勝候補だったバルセロナが敗退した。第1戦で大きなアドバンテージを得たが、3季連続の準々決勝敗退に終わり、3季ぶりの王座奪回はならなかった。昨季は決勝T1回戦でパリサンジェルマン相手に第1戦0-4から第2戦6-1の大逆転を演じたが、今回は引き立て役に回った。

 ローマの激しいプレスにパスワークを封じられた。メッシやイニエスタは球を持てば3人、4人に囲まれた。メッシは前半2回のFKでいずれも枠をとらえられず、後半のシュートはGK正面。チーム全体で枠内シュートはわずか3本だった。今季限りで退団の可能性があるイニエスタは「受け入れがたい結果。今年にかける思いは強かった」とぼうぜん。バルデベルデ監督は「勝者になれるのは1チームだけ。残りは敗者」と言うしかなかった。

 地元紙も手厳しい。翌11日には「完璧な失敗」(マルカ紙)「帝国の失態」(アス紙)「泣くための試合」(スポルト紙)「歴史的な悲惨な結果」(ムンド・デポルティボ紙)などの見出しが並んだ。