3連覇を狙うレアル・マドリードが辛くも準決勝進出を決めた。ユベントスに1-3と敗れながら、2戦合計4-3で振り切った。0-3で延長戦突入目前にPKを獲得し、ロナルドが決めて本大会11戦連続得点。バイエルン・ミュンヘンはセビリアと0-0で引き分け、2戦合計2-1で2季ぶりに4強入りした。既にローマとリバプールが勝ち上がっており、組み合わせ抽選会は13日に行われる。

 冷や汗ものの準決勝進出だ。前日にバルセロナが同じイタリア勢のローマに大逆転敗退を喫した中、レアルも苦しんだ。守備の要セルヒオラモスを出場停止で欠き、試合開始2分に「予想もしていなかった」(ジダン監督)ゴールを許すなど3失点。得点できずに迎えた後半ロスタイム、バスケスが倒されて得たPKで命拾いした形だ。

 さすがのロナルドでも重圧がかかるPKで「心拍数が上がっていた」と振り返る。指揮官は「彼はこういう状況に慣れている」と信頼していたが、見事にゴール右に突き刺した本人は安堵(あんど)とともに「今日の試合は教訓になる」と気を引き締めた。

 「バルセロナのように負けるわけにはいかなかった」というマルセロのせりふが、レアル全員の本音だろう。(山本孔一通信員)