ドイツ2部フュルトMF井手口陽介(22)が22日、リーグの冬季中断期間を利用して帰国した。

9月30日のドレスデン戦で右膝後十字靱帯(じんたい)を断裂したが、国内外で取り組んできたリハビリは順調。「対人プレー以外は大丈夫。ボールも蹴れる。休み明けが(復帰)目標」と、来月7日に始まるチームのトルコ合宿から完全合流を目指す。

苦難の1年だった。1月にガンバ大阪からイングランド2部リーズへ移籍。英国の労働許可証が取得できず修業に出たスペイン2部クルトゥラル・レオネサでは出番に恵まれず、ワールドカップ(W杯)ロシア大会出場を逃した。

8月にフュルト移籍も、初スタメン初ゴールと好発進した5日後に負傷。「試合に出られず、W杯にも出られず、初めて大けがもした。不安だったけど、良かった面もあった」という。それが「したことがなかった」下半身の筋トレ挑戦。「弱い部分を改善できている」と前を向く。

来年は日本代表復帰の期待がかかる。17年は国際Aマッチ11試合2得点と大ブレークしたが、W杯も、森保ジャパン初公式戦のアジア杯も逃した。それでも「焦らず次、という気持ち。苦い経験をした分、来年は悔しさを晴らしたい」。南米選手権もある19年へ雌伏の1年にする。【木下淳】