バルセロナのFWリオネル・メッシ(32)が30日に自身のインスタグラムで、新型コロナウイルスの影響による非常事態宣言が出されている間、トップチームの選手たちが70%の給与削減を受け入れたことを明かした。スペイン紙ムンド・デポルティボ電子版が同日、バルトメウ会長に電話インタビューを行い、選手の給与削減の総額がどのくらいになるかを伝えた。

トップチームの選手が今季全体で受け取る予定の給与総額(税込)は2億4300万ユーロ(約291億6000万円)。これにボーナスは含まれていない。

バルトメウ会長は、もし非常事態宣言が30日続いた場合、給与総額の5・75%に当たる1400万ユーロ(約16億8000万円)、45日の場合は8・6%に当たる2100万ユーロ(約25億2000万円)、60日の場合は11・5%に当たる2800万ユーロ(約33億6000万円円)が削減されることを説明した。

一方、男子サッカー以外のプロチーム(女子サッカー、バスケットボール、ハンドボール、ローラーホッケー、フットサル、男子サッカーのBチームと高校生年代のAチーム)の給与削減総額は30日で200万ユーロ(約2億4000万円)、60日で400万ユーロ(約4億8000万円)となる。

バルトメウ会長はチームのキャプテンたちと最初に話した時のことについて、「我々は20日にメッシ、ブスケツ、ピケ、セルジ・ロベルトとビデオ会議を行い、彼らに非常事態宣言が出されている間、ボーナスを含まない給与の固定給を削減したいと伝えたんだけど、彼らは最初の瞬間から賛成してくれた」と説明。選手たちが最初にクラブからこの措置が提案された時に反対したという報道を完全否定した。さらに選手たちと給与削減で合意に達するまでに10日かかったことについては「最終的に選手たちは我々が初日に提案した案を受け入れてくれた。それには多くの要素があったし、チームのキャプテンたちは他の選手たちと話す必要があった」と決定までに時間がかかった理由を明かしている。

プロチームの給与削減の総額は30日で1600万ユーロ(約19億2000万円)となる。現在の危機的状況を脱した時点で再び給与の100%を受け取ることになるが、現時点でリーグ戦再開の日にちは不透明なままだ。(高橋智行通信員)