スペイン2部リーグで、1部昇格を懸けたプレーオフ1回戦の第2戦が行われ、MF香川真司が所属するサラゴサ(3位)はホームでエルチェ(6位)に0-1で敗れ、2戦合計も0-1で敗退した。

8シーズンぶりの1部昇格はならなかったが、ビクトル・フェルナンデス監督は「全ての逆境の中でも私たちは決してあきらめなかった。自分の選手を誇りに思う」と話した。

トップ下で先発した香川は何度も好機に絡んだ。前半30分にセンターサークル内から右足アウトサイドで前線にスルーパス。FWリナーレスのシュートはGKに阻まれたが、香川がチームの攻撃を引っ張った。後半5分にはゴール前でボールを受けて自ら左足でシュート。DFの足に当たってコースが代わり、クロスバーを直撃した。

そうして好機を生かせなかった後半37分、相手にワンチャンスを仕留められて失点。その直後に同点となるPKを獲得したものの、キッカーは香川ではなく、MFハビ・ロスのシュートはGKにキャッチされた。

総シュート数は相手の4本に対してサラゴサはその3倍の12本。フェルナンデス監督は「相手より多くの明確なチャンスをつくったが、ゴールを決めきることができなかった」と決定力不足をなげいた。

痛かったのがプレーオフ前のFWルイス・スアレスの移籍。今季リーグ戦で19ゴールをマークしたチーム得点王は、新型コロナウイルスの影響で試合が延期されたことで、契約の都合上、所属元のワトフォードに戻らなければならなかった。エース不在で望んだチームはそのまま決定力を欠き、敗れた。