すでにバルセロナ退団の意向を告げているアルゼンチン代表リオネル・メッシ(33)について、獲得の有力候補のひとつに挙がるイングランド・プレミアリーグのマンチェスター・シティーが移籍金ゼロの場合のみ、契約に動くとスペイン紙ムンド・デポルティボ電子版が1日、伝えている。

同紙によると、マンチェスターCは当初、メッシと契約できるという予期せぬ可能性に興奮していたとのことだが、その後、冷静に分析し、このオペレーションが経済面において非常に厳しいことが分かったとのこと。クラブ首脳陣に近い人物のコメントによると、マンチェスターCはメッシを無料で獲得できる場合のみ、契約に動く一方、移籍金が発生する場合は断念するとのことである。

マンチェスターCはメッシがスポーツ面においてチームにもたらすものに何の疑問も持っていないが、経済面においては、ファイナンシャル・フェアプレーに抵触したことで、最終的に2年間のUEFA主催大会の出場禁止処分は免れたものの、罰金を払い、UEFAの監視下にあるため、リスクを冒すことを望んでいないという。さらに、世界一の高給取りであるメッシと契約を結ぶ場合、現在チームにとって重要な選手を何人か放出せざるを得ないため、非常に厳しいオペレーションだと見なしているとのことだ。

これらの要素を踏まえ、マンチェスターCはメッシ獲得に移籍金が発生する場合、それにプラスして非常に高額な給与を支払うことが不可能であるため、契約を断念するという結論に達したと、ムンド・デポルティボ紙は伝えている。またメッシがバルセロナに退団の意向を告げる前、マンチェスターCのジェゼップ・グアルディオラ監督と電話で話したことがバルセロナの地元ラジオ局カタルーニャ・ラジオで明かされている。その際、メッシがグアルディオラ監督に移籍の可能性について相談したのに対し、グアルディオラ監督は経済的にそのオペレーションが難しいため、バルセロナに残り、そこでキャリアを終えるのがベストだとメッシに伝えたとのことだ。(高橋智行通信員)