欧州で移籍先を探していた本田圭佑(34)が15日、アゼルバイジャン・プレミアリーグ(1部)の強豪、ネフチと正式契約を結んだ。首都バクーのホームスタジアム、バクセル・アリーナで契約書にサインした。

その後、背番号4、「HONDA」と名前の入ったユニホームも披露された。クラブも加入を正式に発表。よろいを身につけ、左手に刀を持ったサムライ本田の画像まで作製する熱の入れようだった。

関係者によると契約は5月末まで。リーグ制覇へ、今季の残り8試合だけプレーする。

直後の会見で本田は「ここにこられてうれしい。チームが今シーズン、チャンピオンになるために、ベストを尽くす。とても強いライバルがいて、簡単ではないが、チャンピオンになるために、ここに来た」などと、リーグ制覇への思いを語った。

アゼルバイジャンという、なじみのない国での挑戦については「正直言って、他の欧州のクラブでプレーする選択がなくなっている中、ネフチのような偉大なクラブから、プレーする機会をもらった。海外で、新しい国で、日本人がプレーしていない国、ここアゼルバイジャンで挑戦しようと思った」と話した。

2月にポルトガル1部のポルティモネンセと1度は契約したが、何とリーグ登録が認められず、欧州で新天地を探していた。

Jリーグの名古屋でプロになり、実に8カ国目の舞台となる。本田は滞在していたポルトガルから13日に同国の首都バクー入りしていた。

ネフチは、今季も首位を争う強豪。ただ、リーグの立ち位置の指標となる欧州連盟(UEFA)の国別のランキングでアゼルバイジャンは26位。浅野拓磨(パルチザン)のセルビア16位や、香川真司(PAOK)のギリシャ20位より下位。本田は、リーグデビューが見込まれる4月4日のスムガイト戦(ホーム)を含む、残る8試合でどこまで力を示すことができるか。

大目標として公言する、年齢制限外のオーバーエージ枠での東京五輪日本代表入りと金メダル獲得のためにも、圧倒的な結果が求められる。

◆ネフチ・バクー 1937年設立。68年に現在のネフチに改称。同国リーグで92年から8度のリーグ制覇を誇る強豪。12-13年には欧州リーグに出場。今季ここまで20試合を消化し13勝3分け4敗の勝ち点42で、同勝ち点のカラバフと激しく首位を争っている。本拠地はバクセル・アリーナ(約1万人収容)。ママドフ監督。