レアルマドリードDFセルヒオラモス(34)がスペイン代表での公式戦で出番がないのは、実に約12年ぶりのことだとスペイン紙マルカが29日に報じている。

スペイン代表は28日、ワールドカップ(W杯)欧州予選でジョージアと対戦し2-1の逆転勝利を収めた。この試合で注目となったのはセルヒオラモスがスタメン入りしなかったことだろう。今季所属クラブであまり出番のないマンチェスター・シティーのエリク・ガルシアとリーズ・ユナイテッドのディエゴ・ジョレンテがセンターバックで先発出場した一方、セルヒオラモスは全くウオーミングアップせず、90分間スタンドで試合の状況を追っていた。

同紙はセルヒオラモスがプレーしなかった理由について、負傷していた膝の状態を懸念したものと判断した。なぜなら2月上旬に左膝半月板の手術を受け、3月の戦列復帰後、3試合に出場するも1度もフル出場がなかったためである。

しかしスペイン代表のルイス・エンリケ監督はジョージア戦後、セルヒオラモスのフィジカルコンディションについて問われ「セルヒオは問題ない。彼の控えは戦術的判断によるものだった」と説明し、膝に問題がないことを強調した。

セルヒオラモスがジョージア戦以前、代表で全く出番がなかった公式戦となると、12年前までさかのぼる必要がある。それは2009年夏に行われたコンフェデレーションズカップ3位決定戦南アフリカ戦だった(スペインが3-2で勝利)。

最後に代表での公式戦でベンチスタートになったのは2011年10月のチェコ戦。セルヒオラモスは後半初めに出場し、チームは2-0で勝利している。

セルヒオラモスの代表デビューは2005年3月26日の中国戦。それから16年を経て、通算出場数を179試合に伸ばし、世界の歴代代表キャップ数ランキングで3位になっている。その上には180試合で2位のアーメド・ムバラク(オマーン)、184試合でトップのアーメド・ハッサン(エジプト)がいるだけとなった。

セルヒオラモスは今夏開催される欧州選手権で、世界の歴代代表キャップ数の記録保持者になる可能性が非常に高いといえる。

(高橋智行通信員)