ドイツは0-2でイングランドに敗れ、16強での敗退となった。ボール保持率53%、9本のシュートを放ちながら無得点。後半30分にスターリング、同41分にケーンにゴールを許してしまった。今大会を最後に退任するレーウ監督にとって、最後の試合となった。

1次リーグでは両サイドからの攻撃が機能したが、この日はその点を相手に警戒され、右のキミヒ、左のゴセンスが思うように攻め上がれない。前半32分、キミヒのクロスはヘディングを狙ったゴセンスには通らなかった。

同33分には縦パスにウェルナーが抜け出してシュート、後半3分にはハバーツのミドルシュートも相手GKの好守に阻まれた。1点を負う同36分には、自陣で相手スターリングの不用意なバックパスを受けたハバーツがスルーパス。受けたミュラーが一気に駆け上がってGKと1対1となるも、シュートはわずかに左に外れた。

クロースは「どんなに苦い思いか想像してくれ。効率で差が出た。1点目が入るまで、相手はさほど決定機はなく、こちらは切れのあるプレーができていた。1点目のゴールがすべてを変えてしまった」と振り返った。

レーウ監督は「この大会でもっといろいろできると思っていたし、上にいけると信じていた。こういう試合では数少ない好機を生かさねば。不運なことにウェルナーもミュラーもチャンスをものにできなかった。敗退は極めて不本意だ」と落胆を隠さない。

自身の今後については「15年間責任を持ってこの仕事だけをしてきた。少し休みが必要だ。別の何かへの新たなエネルギーを見つける時間かもしれない。現時点で決まっていることはないよ」と話すにとどめ、「このチームの中の何人かは(次回の)2024年大会でピークを迎えるだろう」と若手の成長を確信していた。

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