イングランドが延長戦の末にデンマークを2-1で下し、初の決勝進出を果たした。前半30分に相手FWデムスゴーにFK弾を決められ今大会初失点となるが、同39分にサカの右クロスが相手DFケアーのオウンゴールを誘って同点に。後半終盤には攻勢も勝ち越せず、延長戦に突入。同前半14分にスターリングが倒されてPKを獲得し、ケーンが蹴った球はGKシュマイケルに阻まれるも、こぼれ球を自ら蹴り込んだ。

この日は“ホーム”ウェンブリー競技場に6万人以上の観客が入り、大多数がイングランドのファン。サウスゲート監督は「粘り強さを見せた選手は誇り」と振り返り、「ファンは本当に素晴らしかった。ローマでの試合(4-0で勝った準々決勝ウクライナ戦)とは違って、たやすくいかない試合だと思っていた。挫折があっても立ち直らねばならないと。それをできた」と喜んだ。

今大会初失点を喫し、後半途中からは攻勢ながらなかなか勝ち越せない展開の中、延長戦でも集中力をつなぎきった。今大会ここまで50試合で、先制点を許しながら逆転勝ちしたのは4試合目だった。

主将で決勝点を決めたケーンは「運もあった」と言いつつ、初の欧州王座に向けて「ホームでの決勝戦なんて、すごい。イタリア相手には厳しい戦いになるだろうが、もう1試合ホームで戦えるなんて、待ち切れない」と、地の利を生かすつもりだ。

イングランドにとって主要大会で決勝に進むのは、地元開催で優勝した1966年W杯以来となる。

11日(日本時間12日)の決勝では1968年大会以来の優勝を目指すイタリアと対戦する。

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