ブラジル代表FWネイマール(29=パリ・サンジェルマン)が、南米選手権決勝でメッシらアルゼンチンを応援すると言っているブラジル人ファンを批判した。ESPN電子版が報じた。

今大会でアルゼンチンを応援すると話しているブラジル人は意外に多く、同国テレビ局で働くジャーナリスト、ファビオラ・アンドラージさんもその1人。「ブラジルを、そしてブラジルのサッカーを愛している」としながらも、アルゼンチンを応援する理由について自身のインスタグラムに「私にはアルゼンチン人の友人が何人かいる。でもそれがアルゼンチンを応援する理由ではない。私はメッシが好き。彼には優勝が必要よ」などと書き込んだ。

ネイマールは何人ものブラジル人がアルゼンチンを応援することにショックを受けた様子で、自身のインスタグラムに「僕は大きな誇りと愛を持ったブラジル人だ。僕の夢はいつだってブラジル代表としてプレーし、ファンの声援を聞くことだった。どんなスポーツでも、美人コンテストでも、アカデミー賞でも、ブラジル人を攻撃したことなんてない。そんなことをするのは誰だ」などと書き込み、その上で「オーケー、その(アルゼンチンを応援する)意見は尊重するよ… でも、くそったれだな」と記した。

今大会はもともとコロンビアとアルゼンチンで共催される予定だった。だが両国での新型コロナウイルス感染状況や、コロンビア国内における政情不安などの理由で、ブラジルでの開催に変更となった。

だがブラジルも世界で最もコロナウイルスがまん延している国の1つ。多くのブラジル人が南米選手権開催に反対し、同大会への興味を失ったと話すサポーターは多い。開催を決めたブラジル・ボルソナロ大統領への反発も強く、そのような状況も、国民感情をアルゼンチン応援へと傾かせているとみられる。