22年ワールドカップ(W杯)カタール大会の組み合わせ抽選会が1日(日本時間2日)にドーハで行われた。

<展望>核問題をめぐる駆け引きが続く米国、イングランド(英国)、イランがそろい、政治的な「死の組」だという声も。サッカーの力ではイングランドが抜きんでており、多くの選手を起用しながら楽に1次リーグ突破できそうだ。6月の欧州予選プレーオフには、ロシアから侵攻されているウクライナも出場する。同国が6月にサッカーができる状態になっていることをファンは期待している。

・イングランド(世界ランク5位)

昨夏の欧州選手権で準優勝。今大会でもV候補の一角だ。ゴール、アシスト、何でもござれのFWケーンを筆頭にとにかく攻撃のタレントが豊富。2シャドーと両ウイングバックの破壊力もすさまじい。2チーム作れる選手層があり、疲労をためない起用ができるか指揮官の腕の見せどころ。

・イラン(世界ランク21位)

アジア最速で予選を通過。20年2月に就任したクロアチア人のスコチッチ監督が巧みな人心掌握術でチームを束ねる。前回18年ロシア大会で脅威の遠投を見せたGKベイランバンドの「強肩」は健在。今予選でも得点を量産したFWアズムンはW杯イヤーにドイツ1部へステップアップした。

・米国(世界ランク15位)

タレント力は、欧州に引けを取らない。チェルシーで10番を背負う23歳FW、C・プリシッチが左ウイングに構え、右ウイング22歳FWのT・ウェアのスピードは随一。中盤ではバレンシアの19歳MFムサ、ライプツィヒの23歳MFアダムスなど、力のある若手が多い。はまった時の爆発力は確か。

・プレーオフ

ウェールズVS(スコットランドVSウクライナ)

ロシアの軍事侵攻を受けるウクライナは、スコットランド戦の見通しは立たない。キーウに滞在するペトラコフ監督は「サッカーのことは考えられない」と話している。ウェールズはFWベールが圧倒的な存在感を発揮。W杯出場の切り札となりそうだ。