日本代表MF久保建英(21)が所属するレアル・ソシエダードは、敵地でセビリアと対戦し、数的有利を生かし2-1で勝利。リーグ戦4試合ぶりの勝利で暫定ながら3位に浮上した。

10月27日のオモニア戦で左肩を脱臼した久保は、ベンチスタートだったが、前半10分、FWカルロス・フェルナンデスが負傷交代のアクシデント。久保が公式戦4試合ぶりの出場を果たし、2トップの右でプレーした。

相手は前半に2人の退場者を出し、久保は数的有利な状況の中、試合を通じて前線で精力的に動き回り、味方の決定機を何度も演出してシュートを打った。後半25分と30分、ペナルティーエリア外からシュートを打つが、1本目は相手GKボノにセーブされ、2本目は枠を捉えられなかった。

久保は試合後、取材エリアで取材に応じた。久保の主な一問一答は以下の通り。

-公式戦4試合ぶりに出場した感触について

久保「今日の試合前、監督に呼ばれて、まず“ありがとう”って言われたんですけど。この状況で試合に出ると言ってくれてすごくうれしいと。でも今日はできれば出さないようにいくと。ワールドカップ(W杯)もあるし、と言われて。でも僕は出たいと言ったんですけど。それで急きょ出ることになって。まだ肩も万全ではないですけど、それでもこのチームのためにと。負けが続いていたんで、ここで何とか勝ち点3を取りたいと思っていたんで。いろいろありましたけど、まずは勝利できてよかったかなと思います」。

-積極的にシュートを打ち意欲を感じたが、結果が欲しかった気持ちか

久保「(セビリアの選手が)退場していましたし、肩をかばいながらですけど、プレーとしてもW杯前にならしておきたかったので。そういった意味では積極的に左サイドから中に切れ込んでシュートっていうのもトライできたし、いろんなことがトライできて良かったです。また肩も無事に何もなく。あまりチームでもたくさん練習していなかったので、そういった意味で70分以上プレーできたのはすごく収穫になったかなと思います」。

-体力面について

久保「全然もう。もともと調子いい中で2週間くらい休みをもらいましたけど、コンディション的にはむしろプラスになったのかなと。自己中心的な考えになってしまうかもしれませんが、いい休養になったのかなと思います」。

-W杯について

久保「ここからはもうW杯に気持ちを切り替えて。もう準備期間も少ないので今日からが準備期間だと思ってしっかりピークを持っていきたいと思います」。

-肩の回復状況

久保「あとは怖さと痛みというか。まだ全ての動きができるわけではないので。サッカーする分には問題ないですけど、いろいろ完璧な形を模索して。幸いチームには脱臼の先輩がいるので。その人にアドバイスを聞きながら、今日はうまく入れたかなと思います」。

-13日開催の国王杯に参加する予定は?

久保「いや、ここからですけど、もともとチームとしては参加しない予定なんで、それを話してみてですね」。

-個人的には国王杯に出て最後に調整してからW杯に参加したいか

久保「いやー、今回はもういいかなと思っています、個人的には。チャンスをもらえるならしっかり出たいですけど、グラウンドの状況もあるでしょうし。自己中心的な意見を言わせてもらうと、もう今日で感触を確かめられたので、このまま、あとはいい準備をしたいかなと思っています」。(高橋智行通信員)