ドイツ・サッカー連盟(DFB)は21日、2027年から米スポーツ用品大手のナイキとオフィシャルサプライヤー契約を結ぶと発表した。期間は2034年まで。DFBは1954年からドイツに本社を置くアディダスとパートナーシップ契約を結んでおり、70年以上にわたる関係に終止符が打たれることになった。

DFBは公式X(旧ツイッター)で「あらゆる感情は理解しています。これまで多くの特別な瞬間を共有し、70年以上の歴史に終止符が打たれるのは私たちにとっても劇的な出来事です」と記した。さらに同国サッカー界の経済的な事情を説明した上で「ナイキは入札プロセスにおいて、最も好条件のオファーを提示した」と明かした。

大衆紙ビルトによると、アディダスとの契約は年間約5000万ユーロ(約80億円)だが、ナイキとは少なくともその倍の年間1億ユーロ(約160億円)以上の大型契約になるという。

ただ、この決定にドイツ国内では否定的な意見も多い。ロベルト・ハーベック副首相は「3本線のないドイツのユニホームを想像することはできない。ドイツのアイデンティティーの一部。もう少し愛国心があっても良かった」と語った。