【28日(日本時間29日)リオデジャネイロ】ブラジル代表のエースFWネイマール(21=サントス)が、世界最強軍団スペインからゴールを挙げ、母国に歓喜をもたらす。コンフェデレーションズ杯決勝ブラジル-スペイン戦が30日(日本時間7月1日)、リオデジャネイロのマラカナン競技場で行われる。スペイン1部バルセロナ移籍が決まっているネイマールが、バルサの「同僚たち」に牙をむく。

 天才は淡々と、よどみない言葉に決意を込めた。W杯本大会に向け改装されたマラカナン競技場での決戦。母国の期待を一身に背負うネイマールは「我々の家族、仲間、全てのブラジル国民のために戦いたいと思う。優勝と喜びをもたらしたい」と宣言した。

 今大会は日本戦での開幕ゴールを含めて、1次リーグ3戦連発。ウルグアイとの準決勝は無得点だったが、高い技術が詰まったプレーで全2ゴールに絡んだ。大会前は9戦無得点で猛烈な批判を浴びていたが、いまや全国民の後押しを受ける。「チームのためにやるべきことをやる。FK、パス、そしてゴールを決めること。チームを助けたいんだ」と意気込んだ。

 今大会が終われば、いよいよ世界最強クラブと名高いバルセロナでの1歩を踏み出す。スペインには、バルサ所属選手が9人そろう。「同僚になる選手たちとの対戦はうれしい。彼らにも幸運を祈りたいけど、それはこの試合が終わってからの話だ」と笑い、表情を引き締めた。

 舞台は、数々の名勝負を生んだマラカナン競技場。満員の観衆の大部分がブラジルのサポーターだ。「我々は歴史的なものになるであろう一戦への準備はできている」。スペインを破るゴール、そして優勝。全ては1年後に母国ブラジルで開催されるW杯優勝につながるはずだ。