<欧州L:インテルミラノ2-1ドニプロ>◇1次リーグF組◇27日◇ミラノ

 インテルミラノ(イタリア)はドニプロ(ウクライナ)に勝ち決勝トーナメント(T)進出を決めた。だが、先発したDF長友佑都(28)は右肩を脱臼し途中交代。地元紙は手術の可能性も報じており、手術となれば来年1月のアジア杯オーストラリア大会出場が絶望的になる。

 ゴール脇で転倒した長友は、苦悶(くもん)の表情を浮かべて立ち上がった。左手で力の入らない右腕を押さえ、ピッチサイドに立ち尽くした。1-1で迎えた前半34分、オーバーラップからFWイカルディからのスルーパスを受け、右足シュートを放った。その瞬間、相手GKと交錯。バランスを崩し、右肩をピッチに強打した。

 ドクターが駆け寄り治療を受けたが、すぐに交代の合図が出され、ドクターに右肩を支えられながら戻った。試合後は患部に黒いサポーターを着け、取材エリアで「大丈夫です」の一言を残し、クラブ関係者に付き添われ会場を後にした。

 マンチーニ新監督就任後は、2試合連続で右サイドバックで先発。信頼を得ていただけに痛い負傷だ。アウジリオSDは「手術になることはないと思う」と話し、一夜明けた28日の精密検査で脱臼が確認された。ガゼッタ・デロ・スポルト紙は「長友は右肩脱臼。4回目の故障なので手術するか迷っている」とし、所属クラブ側は手術を検討していると報じた。

 東京所属時代には、脱臼して9日間しか経過していなかった09年11月3日のナビスコ杯決勝に後半15分から強行出場。インテルミラノ移籍後の11年7月末にはプレシーズンマッチで負傷したが、1カ月で実戦復帰している。本人の意思確認も必要だが、手術となればアジア杯出場は絶望的。連覇を目指す日本代表にも大打撃となる。