英BBCは「ワールドカップにおける経済的な勝者と敗者」という記事を掲載。

北中米ワールドカップ(W杯)は出場国と試合数の拡大により過去最大規模となり、ピッチ外で莫大(ばくだい)な富が生み出されていると指摘した上で、その恩恵は平等ではなく、そこには明確な「勝者」と「敗者」が存在すると説明した。

◇勝者◇

▼国際サッカー連盟(FIFA) 放送権、チケット販売、15%の転売手数料などにより、4年周期で約130億ドル(約2兆800億円)という過去最高の収益を見込む最大の勝者。

▼放送局とスポンサー 選手のための「給水タイム」が、米国の放送局などに新たな高額広告枠(推定2億5000万ドルの利益)を提供した。公式スポンサーも莫大な宣伝効果を享受している。

▼デビッド・ベッカム AIを活用した広告など多数のブランドの顔となり、自身が共同所有するサッカークラブの資産価値も高騰。ピッチ外のビジネスゲームにおいて大きな成功を収めている。

▼ブックメーカー(かけ企業) 試合数の増加や試合中に賭ける「インプレイ・ベッティング」の普及、米国での合法化などにより、総額500億ドルが動く史上最大のギャンブルイベントとして大躍進している。

◇敗者◇

▼ファン チケットの価格高騰やダイナミックプライシング(需要に応じた価格変動)に加え、航空券、宿泊費、交通費の法外な値上げにより、経済的に大きな負担を強いられている。

▼開催都市 雇用創出は飲食業などの低賃金かつ一時的なものに留まり、大会の混乱を嫌う一般観光客の減少を招いている。既存施設を利用するため、都市開発による長期的な経済波及効果も見込めない。

▼ホテル FIFAが大量の部屋をブロック予約(一括大量予約)したことで架空の需要が作られ、実際の客室予約数は米国の事業者の約8割で事前の予測や過去の数値を大きく下回る結果となった。

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