[ 2014年2月19日9時11分

 紙面から ]頭部冷却装置を試す竹内択

 ジャンプ団体で銅メダルを獲得した竹内択(26=北野建設)が使用した秘密兵器が東京・町田市にあった!

 「咲くら整骨院」にある「頭部冷却装置」。1台340万円の高価なマシンで、02年サッカーW杯日韓大会で有名になった「ベッカムカプセル(酸素カプセル)」(100万~250万円)をしのぐ値段だ。

 岩原新吾院長(41)は、「竹内くんは気遣いもすごいし、繊細。だからこそストレスをため込みやすいのでは」と話す。昨春、竹内と会った際「飛ぶのは正直こわい」と、吐露していたという。それでも「結果を残したいので頑張りたい」と奮い立たせていた。岩原院長は「そういった悩みや心配を持つ人に、このマシンは最適」と話す。

 頭部に装着した特殊なヘルメットに温度1度前後の冷水を流す。一方で体には保温効果のある毛布を掛けて40分~1時間、施術する。「10分間でも寝られれば『深々ノンレム睡眠』と呼ばれる睡眠になり脳の疲労が取れる」と岩原院長。「脳のストレスは熱に変換され体中から発散されるが、その限界を超えると体に異常をきたす。それを防ぐことができる」という。

 竹内が「またやりたい」と話していた秘密兵器。岩原院長は「いつでも無償で使ってもらいたい」。難病を告白した竹内の悩みを少しでも取り除いてあげたい一心だった。【三須一紀】