全日本実業団対抗女子駅伝(16日、宮城)で連覇を狙う第一生命は分厚い選手層が強みだ。ロンドン五輪マラソン代表の尾崎好美(31)ですら、1、3、5区の主要区間から外れる可能性がある。

 東日本予選で新人2人が区間賞を取ったことも選手層の厚さを証明している。田中華絵が1区で、野村沙世が6区で快走し、「(これまでの新人とは)ちょっと違う」と山下佐知子監督を喜ばせた。

 田中華はトラックでも活躍する1区タイプだが、「3区や5区の長い区間を走ってみたい」と言う。

 当然、3年間3区を走ってきた勝又美咲も奮起するが、仮に田中華が絶好調で3区に入り、勝又が1区に回ったら他チームには脅威となる。

 5区候補は田中智美。学生時代は無名だったが、入社後に尾崎の練習パートナーとして力を付けた。今季は世界ハーフ8位にまで成長。“守勢”に回ることが多かった5区で、“攻勢”に出られる選手が育った。

 尾崎がアンカーに回るようなら他チームにとってはやはり脅威。2連覇に向け、6区間トータルで勝負する体勢が整った。