男子マラソンの川内優輝(31=埼玉県庁)は福岡国際マラソン(12月2日)で、代表選考を兼ねる19年世界選手権(ドーハ)の出場へ名乗りを上げる。

4月のボストン・マラソン優勝後は不調の時期もあったが、秋以降は復調気配。30日、福岡市内のホテルで会見に出席した川内は「30キロのペースメーカーが外れるまで先頭集団に付いていければ、記録も順位も付いてくる。他の選手からすれば当然かもしれないですが、私はそれができれば、30キロ以降、失速することは100パーセントないと思う」と語った。

17年世界選手権(ロンドン)を最後に1度は代表引退を表明したが、公務員を辞め、来年4月からプロとなる決意を固め、心変わりした。もう1度、日の丸を背負う覚悟を固めた。ただ暑さは苦手なため、20年東京五輪のマラソン代表選考会「マラソン・グランドチャンピオンシップ」に出場するかは未定としている。

2年前の福岡国際では故障を抱えながら、激走し、17年世界選手権の切符をつかんだ。その時は雨が降る得意なコンディションだったが、今年は温かいコンディションとなる見込みで、気温は20度を超える可能性もある。苦手な暑さだが、その中で練習は積んでいる。川内は「気温が低い方が好きなのは間違いない。ただ夏、埼玉は35度、40度を超えるようなこともたくさんあった。夜9時で33度とかの中で、練習してきた。それを考えれば、20度ぐらいでジタバタしてもしょうがない」と笑った。