世界を見据えながら、連覇と3冠へと突き進む。第95回東京箱根間往復大学駅伝で、46回目の出場にして初の総合優勝を飾った東海大が10日、平塚市内の同大キャンパスで報告会を行った。

両角速監督(52)は「みなさま、お待たせいたしました。ようやく箱根を制することができました。沿道では東海大の応援が一番大きかったのではないかと思います。みなさまに感謝いたします。努力を積み重ね、2連覇、3連覇とできるように」と語った。

1区を走った鬼塚翔太(3年)は1月末に約2カ月の米アリゾナ州の高地合宿に出発する。そこでマラソン日本記録保持者の大迫傑(27=ナイキ)と合同合宿を行う可能性が浮上した。大迫から高校時代の恩師である両角監督へ打診があったという。

鬼塚は「いい機会。陸上に対する姿勢、何が違うのかを見て、自分のものにしたい。大迫さんは日本で一番強い選手だと思う。そういう選手になるために何が必要か見てみたい」と意欲的だった。

初優勝も1区では区間6位で満足していない。「揺さぶられてしまった」とペース変化に対応できなかったことを悔やむ。新チームでは3冠が目標。その糧、そして将来へとつながるものを学びたい。西出コーチも「(大迫は)裏でストイックにやっている部分を見せてもらって、肌で感じてもらいたい」と期待を寄せた。

新主将には館沢亨次(3年)が任命された。今秋の世界選手権(ドーハ)では1500メートル代表を目指しながら、大役を担う。もし代表になれば、出雲駅伝は日程が重なるため出場できないが、選手層が厚いから心配はしていないという。館沢は「今のチームならば僕がいなくても勝てる。(駅伝は)ちゃんと結果にこだわりたい。世界陸上の代表をよそ見をせず、目指したい」と話した。