フルマラソン初挑戦となった新発田商・荒井雪絵(3年)は3時間2分15秒で2位に入った。ゴール後、荒井は「優勝したかった」と3時間切りも果たせず、納得していない様子。「これをバネに次のレースではトップでゴールしたい」。悔しさを力に変え、長距離ランナーとしての道を歩んでいく。

思い描いたレースとは逆の展開になった。「序盤は抑えようと思っていたが、集団についていったらペースが上がってしまった」。ハーフ地点を「練習よりずっと早い」1時間19分30秒で折り返す。飛ばしたツケは後半に回ってきた。「足が前に出なかった」。特に練習でも走ったことがない30キロ以降は「想像以上に苦しかった」と振り返る。それでも我慢のレースで2位に入り「この経験は次につながる」と胸を張った。

高校卒業後は地元企業に就職し、個人で練習を続ける。高校から始めた陸上で本職は1500メートル。年内は県駅伝やトラック競技記録会に出場して来春以降、ハーフマラソンなどで長距離レースの経験を積む考えだ。「目標はフルマラソンの県記録2時間38分47秒の更新」。荒井の挑戦が幕を開けた。【山岸章利】

【しばた女子マラソン】(1)豊桑弘美(埼玉・RUNJOKAI)2時間54分9秒=大会新(2)荒井雪絵(新発田商)3時間2分15秒(3)柳沢裕子(上越市陸協)3時間2分43秒

◆荒井雪絵(あらい・ゆきえ)2001年(平13)11月26日生まれ、新発田市出身。本丸中ではバスケットボール部。陸上は高校から。5月の県高校総体1500メートルで8位。高校卒業後は地元企業に就職の予定。陸上は個人的に続行する。157センチ、46キロ。