男子マラソンの川内優輝(33=あいおいニッセイ同和損保)が1日、自身のツイッターを更新し、実業団連合への登録を済ませたことを報告した。

「無事に本登録が完了したと所属先から連絡がありました。思った以上に簡単でスムーズでした」と記した。

従来はプロランナーとして「あいおいニッセイ同和損保」はあくまで所属先であり、実業団の登録ではなかった。一緒に全国でマラソンを盛り上げる活動をしている妻侑子とともに、活動の形を新しくした。これで東日本実業団選手権など連合が主催する大会にも出場できる。

毎年出場を続けている防府読売マラソンが、コロナ禍によって、招待選手を除く、エリートの部の参加資格を「日本実業団陸上競技連合の登録者」に限定していた。何としても出場したかった川内は、実業団登録をするメリットを考えていた。

日本実業団陸上競技連合は今季から「雇用形態」や「働き方」の多様化に対応し、登録制度を変更した。従来は企業単位の枠が中心だったが、新たに「クラブチーム」という枠を作った。別々の企業、団体に所属する人が集まるチームや、企業に属さない複数の選手で構成されるチームなども同連合に「クラブチーム」として登録できるようになった。それにより、個人事業主のプロ活動を自由にしながら、「実業団登録」もして、幅広く大会に出場できるというスタイルが可能になっていた。

川内にとっても、登録料、加盟料こそ必要だが、他には特にデメリットはない制度になっていた。公務員ランナーの時には、実業団選手に強い対抗心を抱いていたが、時代は変わった。