前回準優勝の土井杏南(25=JAL)は12秒67(向かい風0・2メートル)の8着で予選落ちとなった。

レース後は「今回は出場するか悩んでいた、出場できたことはよかったが、練習は全然できていなかった。結果が出ないのは、頭で分かっていた」。悲観した様子はなく、前向きに語った。

自己記録は11秒43。東京五輪の参加標準記録は11秒15だ。その高い壁をクリアするため、厳しい練習を自分に課すと決めていた。普通のやり方では、突破できないと考えた決断だった。しかし、8月に左の大腿(だいたい)二頭筋を肉離れしていた。9月に練習開始したというが、大会前にも腹部を痛めていたという。

棄権はせず、日本選手権のスタートラインには立ったが、とても戦える状態ではなかった。得意の前半でも出られず、そのまま失速した。

まずは万全の状態に戻し、再び復活を目指す。