陸上男子100、200メートルで本年度静岡県高校ランク1位の浜松湖東高・島田開伸(3年)が13日、早大の2021年度総合型選抜2群(アスリート選抜入試)に合格した。「不安でしたが、これで安心した。これから冬季練習を頑張らなきゃと思いました」と心境を語った。

恩師の存在が進学に大きく影響した。同高陸上部の高橋和裕監督(44)は、早大出身。100、200メートルの元日本高校記録保持者で、大学在学中の99年には、室内陸上1600メートルリレーのメンバーとしてアジア新記録(3分5秒90)樹立に貢献した。高橋監督の指導を受け、成長を遂げた島田は「(高橋)先生と出会えてなければ、ここまでこれなかった」と感謝の思いを口にした。

早大は駅伝などの長距離が注目されるが、短距離でも先月の陸上日本選手権男子400メートルで優勝者を出すなど、ハイレベルだ。入試のため、同大競走部の本拠地・所沢キャンパス(埼玉)を訪れた島田は、充実した設備を目にし「いろんなタイプの練習ができそう」と期待に胸をふくらませた。

大学では、高校で果たせなかった日本一の座を目指す。さらにその先を見据え「いずれは日の丸を背負う選手になりたいです」。大きな志を手に、新たな舞台へ走りだす。【河合萌彦】

◆島田開伸(しまだ・かいしん)2002年(平14)11月25日、浜松市生まれ。小4から浜北ACで陸上を始め、麁玉(あらたま)中3年夏に全中の100・200メートルに出場。同年のジュニアオリンピック(五輪)で100メートル5位入賞。浜松湖東高では、先月の全国高校陸上男子100メートル3位、同200メートル2位。自己ベストは、100メートルが10秒51、200メートルが21秒01。165センチ、60キロ。血液型B。家族は母と叔母、兄。