12月の福岡国際マラソンで優勝した吉田祐也(23=GMOインターネットグループ)はアンカー区間の7区(15・5キロ)で奮闘したが、最後のスパート合戦で遅れを取って9位でフィニッシュ。悔しそうな表情を見せた。

入賞圏内の8位を争うグループの一角で、経験豊富な高宮祐樹(ヤクルト)、そして1年前には青山学院大のチームメートとして箱根路でタスキをつないだ鈴木塁人(SGホールディングスグループ)と集団を形成。残り1キロ手前で仕掛けて鈴木を置き去りにしたが、背後に食らいついてきた高宮のスパートに遅れを取り、チームの入賞を3秒差で逃した。48分59秒のタイムは区間25位だった。

競技人生最後のレースとして臨んだ1年前の箱根で4区を走り、区間新の快走。昨年2月の別府大分マラソンでも日本人最高3位と好走したことで、一般就職が内定していたブルボンに断りを入れ、競技者として走り続けることを決断した。24年パリ五輪を目指す期待の星。21年最初のレースで味わった悔しい思いは、今後の糧となるはずだ。