創価大初の総合優勝は最終10区、残り2キロでついえた。小野寺勇樹(3年)は東京のど真ん中、鍛冶橋交差点付近で、この日エントリー変更の駒大・石川拓真(3年)に一気に抜かれた。鶴見中継所では3分19秒もあった貯金を、残りわずかで使い果たした。

小野寺は泣きそうな顔で、必死にゴールテープを切った。ゴール直後に倒れ込み、担架に乗せられ、係員に酸素吸入を受けた。初の総合優勝のプレッシャーを最終10区で一身に背負った結果だった。

出場4回目で往路初優勝を勝ち取り、この日は9区まで首位を守った。あと2キロでついえた初の総合優勝は、この劇的な経験を受けて来年以降の夢へと託された。