日本歴代2位(14分55秒83)を持つ新谷仁美(33=積水化学)が自虐的なコメントを連発した。15分18秒21の5位。男子3000メートル障害で8分17秒46の日本新記録を樹立した三浦龍司(19=順大)を引き合いに「ラスト50メートル(三浦は)無表情でいいな。女装してもらって“新谷仁美”で走ってくれれば良かったのに」と素直な思いを言葉にした。

中盤は先頭でレースを引っ張ったが、終盤になって周囲のペースアップに対応できなかった。前日8日の記者会見では、福士加代子(ワコール)が05年に記録した14分53秒22の日本記録更新を意識していた。それだけに収穫を問われて「あるわけないでしょう」。この日のタイムは1万メートルの日本記録を樹立した20年12月の日本選手権における、5000メートル通過タイム(15分7秒)にさえ届かなかった。「『ビッグマウス』って書いてもらっていいですよ」と自虐的に振り返った。