男子1600メートルリレーで日大東北が2位以下に6秒以上の大差をつけ、3分15秒85で優勝。1走から1位をキープし、どんどん後続を引き離す圧倒的な走りで22年ぶりに大会記録を塗り替えた。

3走の馬場優斗(3年)は1600メートルリレー予選が今季初のレースだった。3月半ばに左足の肉離れを起こし、個人種目をあきらめた馬場は「今年の全国大会で(町田)怜央と2人で入賞するという目標がかなわなくなり悔しかった。けれど、マイルでみんなの力になれたらと思って頑張りました」と語った。予選で2カ月ぶりに全力疾走を試みた。

走り終わり、マイルメンバーから「おかえり」と声をかけられ、いつ肉離れするかわからない恐怖心が走れる喜びへと変わった。自信を持って臨んだ決勝では力強い走りで優勝。ゴール後は「優斗おかえり」とたくさんのチームメートから声をかけられた。馬場は「怜央に渡せば絶対に大会新のタイムで帰ってきてくれると思ったので、早く渡すことだけを考えて走りました」と語り、町田は「久しぶりに一緒にマイルを走って、バトンをもらうのがうれしくて感慨深かったです。心強くて安心して4走で待っていられました。あとは自分が思いっきりゴールするだけだった」と、託されたバトンを一番良い形で持ち帰った。

主将を務める町田は、斎藤、橋本の3冠をはじめ、1人1人が積み上げた得点で成し遂げた男女総合優勝を「このチームの主将で誇りに思います。これに満足せず、東北大会でも総合優勝を目指し、東北ナンバーワンのチームになりたいと思います」と力強く語った。日大東北はダブルエースを中心に全国まで一気に駆け上がる。