女子短距離で日本選手権17度出場の和田麻希(34=ミズノ)が現役最後のレースを終えた。女子200メートル予選に出場し、25秒20の1組7着だった。

走り終えると膝に手を付き、感情がこみあげてきた様子だった。その後、長く走り続けてきたトラックの方を振り返った。笑顔でスタンドに手を振り、お辞儀をした。

和田は09年世界選手権400メートルリレー代表で、長年にわたり、トップレベルで活躍。日本選手権では13度の入賞を果たした。「最後までいろんな思いをかみしめて走った。悔いはない」という競技人生。この数年は1年1年が勝負で、引退も考えながら、競技を続けていた。東京五輪のある今季が大きな節目と考えており、左アキレス腱(けん)痛にも苦しんでいた。今季で新しい道へ進むことを決意した。今後の活動は未定だが、次世代へ経験を伝えていきたいとの思いを持っている。