2月27日の大阪・びわ湖毎日マラソンで2時間7分31秒の初マラソン日本最高記録で優勝した星岳(ほし・がく=23)が、母校の仙台大明成で優勝報告会を行った。母校では陸上部の後輩を含む生徒、教職員合わせて130名が“宮城の星”を出迎えた。星は「僕が活躍することによって、学校の力に少しでもなれるように頑張っていきたいと思います。こういう形で優勝というご報告ができて非常に良かったです」と感謝の気持ちを伝えた。

星はレースを振り返り、「とにかく落ち着いて余計な力を使わないように、冷静に対応しようと思っていた。それを最後の最後まで継続できたのが勝因だと思います」。優勝を確信したのはゴール手前300メートル。ゴールが見えるまでは「まだわからない」と冷静で、落ち着いたレースメークが勝利を引き寄せた。

優勝した胸には「311」のゼッケンが。これは偶然だったが、星は「震災での経験は地元の力になりたい要因の1つなので、優勝することができて良かったです」と地元へ思いを寄せた。今回の優勝で「マラソングランドチャンピオンシップ」の出場権を獲得した星は「地道に力をつけていって挑みたいと思います」。仙台大明成、そして宮城の“星”が世界で輝くために力を蓄える。【濱本神威】