女子砲丸投げは水藻毬乃(新潟明訓2年)が11メートル87をマークして逆転優勝した。V2を狙う土屋友梨恵(東京学館新潟2年)の記録を、ラスト6投目で24センチ上回った。中学時代からのライバルに、高2になって初勝利。初優勝の勢いそのままに、インターハイ初出場を狙う。

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最後の投てきでトップに躍り出ても水藻は不安そうな面持ちを崩さなかった。6投目で11メートル87をマークして、土屋の11メートル63を24センチ逆転。しかしライバルの最終投が残っていた。「もしかしたら越されると思って緊張していた」と言う。硬い表情がほぐれたのは、土屋の6投目がファウルに終わってからだった。

「やるしかない。そんな気持ちしかなかった」と水藻は6投目を振り返る。5投目に初めて11メートルラインを越える11メートル49で、土屋の記録にあと3センチに迫った。ところが、直後に11メートル63の記録を出されて突き放された。そんな状況で迎えた最終投。「きっと、集中していたのだと思う」。エントリーは砲丸投げ一本に絞っていただけに、種目にかける気持ちは強かった。

昨秋から「やる気モード」に入った。秋の北信越新人戦(石川)は9メートル台の記録で予選落ち。「とてつもなく悔しかった。以後、ウエートトレーニングをかなり頑張りました」。優勝記録の11メートル87は自己記録ながら「12メートル50台を目指していた」と決して大喜びしない。初のインターハイ出場権を得るためには北信越大会(石川)で6位以内が必須条件だが、水藻は「絶対行きたい」と意気込んだ。【涌井幹雄】

<男子走り幅跳び 桑原寧大が優勝>

男子走り幅跳びは桑原寧大(三条東3年)がただ1人7メートル台の7メートル03で優勝した。「何も考えず思い切り跳んだ」と6本目の跳躍で大台超え。踏み切り板に、踏み切る右足がなかなか合わず苦労の跳躍を続けたが「6本目でやっといけた。取りあえず満足です」と話した。