女子マラソンでアジア大会(中国・杭州)の代表だった安藤友香(ワコール)は、同大会の内定解除を受けて「自分ではコントロールできない、受け止めるしかないと複雑な気持ちだったけど、目の前のことを全力でやっていくだけ」と前を向いた。

日本陸連はこの日の理事会で、9月に開催予定だったものの再延期となったアジア大会について、マラソン代表の内定を解除し、再選考を行うことを承認した。解除の理由は、現時点で延期後の開催期日が決定しておらず、大会への調整など選手に負担をかけないため。アジア大会開催期日の決定後、改めて選考要項を作成して、再選考を行う。

日の丸を背負って戦う舞台が失われたが、安藤は気丈に振る舞った。「悔しい気持ちを受け止めて、また(7月3日の)函館ハーフもあるのでそこで納得のいくパフォーマンスをすれば、アジアで果たせなかったことが果たせると思う」。最大の目標は24年パリ五輪。選考競技会となる来年秋開催予定のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)を見据える。

この日の5000メートルは15分18秒66で4位と健闘した。「強い選手に胸を借りて走ることだけ考えて、乗り越えられたことは良かった。(1位、2位の田中希実や広中璃梨佳らは)最後の切り替えのところで一皮も二皮も違う。少しでも近づきたい」と話した。