女子1500メートルで聖和学園・早坂優(2年)が、自己ベストを更新する4分38秒89で逆転優勝した。

後半勝負のプランを遂行。2、3位に入った強豪・仙台育英の2人がレースを引っ張る展開も、ラストスパートで抜けだし、勝利をつかんだ。「表彰台は狙っていたんですけど、まさか優勝できるとは思っていなかったので、素直にうれしいです」と笑顔でかみしめた。

早坂は勝負どころでギアを1段上げた。仙台育英勢が400メートル、800メートル、1200メートルをトップ通過も、先頭から離されずに3、4番手をキープ。冷静にレースを進めた。「できるだけ先頭につき、ギリギリまでためて、ラストで抜かすというプランでした」。残り200メートル付近の最終コーナー、1位の仙台育英・黒子蓮花(1年)の前に出る。しかし、同100メートルは並走。ゴール直前でわずかにリードし、0秒45差で競り勝った。これまでの自己ベスト4分42秒22も更新した。

県内の同じ2年生には、ともに仙台育英で全国高校総体の800メートルで優勝した壁谷衿奈、1500メートルで6位入賞した渡辺来愛(くれあ)らがいる。「ちょっと遠い存在ですが、宮城の選手が全国で活躍していて刺激を受けています」。その上で「育英とかに名前負けしないように、県内で戦える選手になりたい」と力を込める。主戦場は3000メートル。9日の同種目にもエントリーし、「2種目で表彰台を狙います」。1500メートルでつかんだ自信を胸に、再び早坂が好走する。【山田愛斗】