日大三島が1時間12分47秒で初優勝を飾った。3区間で区間賞。4区で前回覇者の浜松市立高をかわし、逃げ切った。来月25日に京都市で開催される全国大会に出場する。

日大三島が歴史の扉を開いた。アンカー5区(5キロ)の小沢心羽(こはね、3年)が、右腕を高く上げながらゴールした。直後に仲間に迎えられ、歓喜の輪をつくった。「うれしいです。高校生活で、一番幸せな瞬間でした」と笑顔を見せた。2位と15秒差のトップでタスキを受けたが、道中、2秒差まで追い込まれた。「順位やタイムは気にせず、自分のペースを守り、落ち着いて対応した」と振り返った。ラスト2キロで相手を引き離し17分26秒。区間賞の走りでチームを優勝に導いた。

さらに1年生ランナーの2人も区間賞を獲得する活躍。1区(6キロ)の世古凪沙(なぎさ)は「まだ実感がわかない。自分のペースで走れてよかった」と話し、3区(3キロ)で区間最高を記録した関口楓花(ふうか)は「緊張した。走る直前まで先輩から励まされ力をもらった。心強かった」と語った。

田中浩章監督(42)は「重圧の中で、選手はよく頑張ってくれた。若いチームを、3年生がまとめてくれたおかげ。感謝したい」とたたえた。来月25日の都大路に向けて小沢は「支えてくれた監督、仲間、家族のためにも、結果を残したい。しっかり準備します」と力を込めた。【山口昌久】