「アスリート芸人」M高史がクイーンズ駅伝(27日、宮城県)の注目チームをご紹介! 今回はパナソニックです。

◇ ◇ ◇

前回のクイーンズ駅伝では25位と悔しい結果に終わったパナソニック。今年の出場権をかけたプリンセス駅伝では最終6区のラスト300mで逆転し、優勝を飾りました。

安養寺俊隆監督は「1年でクイーンズエイト(8位以内。シード権獲得)を奪還するために、大きくしゃがんでジャンプをしたところです。クイーンズではさらに高くジャンプして行きたいです。自信と笑顔を取り戻したプリンセス駅伝ですね」。

基本的な方針として「食べて勝つ」「高地トレーニングで勝つ」ことを挙げられました。

「おいしく食べることは故障予防にもつながっていきます。今年は故障しないよう練習を継続することに特に気をつけながら取り組んできました。また、コロナ禍で2年半ぶりとなった海外高地合宿(アルバカーキ)で選手たちも心も走りも元気になれましたね」と安養寺監督。

実業団10年目の内藤早紀子選手は今季1500m、3000mで自己記録を更新。特に3000mは社会人になってから10年ぶりのベストということで「今シーズン一番大きな収穫でした」と振り返ります。

プリンセス駅伝では1区で区間4位。「個人的には少し悔しかったですが、1区の役割は果たせたと思います。チームとして優勝はしましたが、舞い上がることもなく、目標はクイーンズ駅伝なので、チームも浮かれておらず、いい雰囲気です。クイーンズ駅伝では、まずはクイーンズエイトにしっかり絡むことですね。チームに貢献できる走りをしたいです」。走ることを楽しみたいという内藤選手は笑顔でお話しされました。

プリンセス駅伝2区区間賞で首位に立ったのは渡辺菜々美選手。「たすきをいい位置でもらって前を追って走れました。自分の走りはキレがまだで60%くらいで、まだ納得できる走りではなかったです。クイーンズ駅伝に向けて、どの区間になるかはまだわかりませんが、区間3位以内でとにかく早くたすきを渡したいです」とさらなる高みを目指す渡辺選手。距離に関係なく時計をつけないで走るそうです。

入社3年目の信櫻空(しのざくら・そら)選手。今季は800m、1500m、3000m、5000mで計8度の自己記録を更新。日本選手権でも1500mで6位入賞を果たすなど急成長! プリンセス駅伝ではアンカーでラスト1kmからの猛烈な追い込みで一気に首位に立ちました。「内藤早紀子先輩からも最後の1kmがキツいと聞いていました。きつかったですが足を残せていました」と先輩のアドバイスも逆転劇の追い風に。

「クイーンズ駅伝では自分の100%走りに集中して結果的に区間賞などがついてくればいいなと思います!」と力強く目標をお話しされました。

2017年、2018年とクイーンズ駅伝連覇も飾っているパナソニック。再び仙台にパナソニックエンジェルスの風が吹きそうですね!

◆M高史(えむ・たかし)1984年生まれ。駒沢大学陸上競技部出身のものまねアスリート芸人。幅広い分野で活動するほか、陸上競技、駅伝関連で精力的な取材、執筆活動を行っている。フルマラソンのベストタイムは2時間40分34秒。