駒澤大(駒大)は8区(21・4キロ)でも赤星雄斗(3年)が首位をキープした。初めての箱根の大舞台は「苦しくて泣きそうだった」。それでも堂々先頭で走り抜き、チームの3冠制覇に貢献した。

レース終盤に大八木監督から「差が詰まっているぞ」と伝えられ、「少し焦った」という。それでも「ポイントは遊行寺(ゆぎょうじ)の坂からだと思っていた。自分もきつかったけれど、その上り坂で離してやるという気持ちでいた。自信を持って残り6キロを走った」と振り返った。

区間4位となる1時間4分37秒をマーク。「2年前の佃(康平)さんの駒大記録を更新できた」と喜んだ。

同級生で主力の花尾恭輔に代わって当日変更で起用された。代役を伝えられたのは数日前だそうで、「選ばれたからには3冠に貢献できるよう、1秒でも速く走ろうと思った」。

前年は同じ8区でエントリーされながらも調整段階で調子を落とし、当日変更で出走機会を逃した。「その悔しさを1日も忘れずに、箱根駅伝に出てやるという思いでいた」と振り返る。

プロ野球阪神で活躍した赤星憲広氏と同じ名字の快足ランナーは、「自分の父は阪神タイガースで活躍した赤星さんと誕生日が一緒なんです」と明かした。往年の盗塁王のような快足ぶりを発揮できたかと声を掛けられると「そこまで速くはなかったけれど、多少はできたかな」と笑った。【奥岡幹浩】

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