昨夏世界選手権代表の坂井隆一郎(25=大阪ガス)が、同種目で10秒35(向かい風0.9メートル)をマークして優勝した。

雨やひょうが降りしきり、一時は雷の音も鳴り響くほどの悪天候に見舞われた。そのため予選は中止となり、タイムレースに変更された。

坂井は「トラブルが多くて難しいレースだった」と予定が崩れたことに困惑したが「悪条件の中でもしっかり優勝することができたのはよかった」と満足感を示した。

自己ベストは10秒02。24年パリオリンピック(五輪)、今夏のブダペスト世界陸上で100メートルでの出場を目標にする坂井は「9秒台を出したい」と気合十分だ。

「ここ数年で9秒台の選手も3、4人出てきて、10秒の壁は少し薄れてきてるんじゃないかなと思う。その流れにのって、壁と言わずにすっと9秒台にのせられたら」と意気込んだ。

2位は10秒42(向かい風0.9メートル)でデーデーブルーノ(セイコー)。3位には10秒47(向かい風1.0メートル)で飯塚翔太(ミズノ)が入った。