昨夏の世界選手権(米オレゴン州)代表の秦澄美鈴(27=シバタ工業)は、6メートル48(追い風0・7メートル)で4位となった。

踏み切りが合わず、4本の試技がファウルとなった。その要因の1つに、今季から着手している「大きな助走」がある。

「足を回しすぎない助走を心がけていて、そのままの流れでノペっと踏み切りへ入ってしまうことが増えている。最後までテンポアップしきれていない」

まだ試行錯誤の過程にあり、胸の内では相反する思いも抱えていた。

「『記録を残すぞ!』という気持ちがある半面、どうしても『ファウルしたくない』という気持ちもあって。ちょっと“ビビり跳躍”をしてしまったので、まだ自分の力を信じきれていないんだなと感じた」

中10日で日本選手権(6月1~4日)を控える。

「内容は悪くなかったので、疲労を抜いて、最後にノペっとした踏み切りの入りの部分のキレを良くしていく意識をしながら調整したい」

日本記録(6メートル86)超えへ、思いきりよく踏み切るための自信を深めていく。