跳躍の山内裕太(開志国際3年)はこの日、棒高跳び(5メートル01=大会新)と3段跳びでV。25日の走り幅跳びと合わせて跳躍3冠王になった。

バーを越えた瞬間、山内は両拳を力強く握った。「5メートルは絶対、跳ぼう」と意気込んで臨んだ2回目だった。体をうまくひねりながらバーをかわし、そのままマットに体を預けた。大会記録を1センチ更新する5メートル01の新記録を打ち立てた。「ポールをボックスに当てた瞬間に『これは跳んだな』と思った」。完璧な感触で2冠目をつかみ取った。

山内はこの“本職”、棒高跳びのほかにも、この日2種目目となる3段跳びにも出場。1回目で14メートル32とただ1人、14メートルを超えた。その後は棒高跳びの疲労から両足をつるなど力は出せなかったが、逃げ切って優勝。25日に行われた走り幅跳びでも優勝しており、跳躍3冠王となった。「走り幅跳びで優勝した時点で順当に行けば勝てるかな、とは思ってた」と話す山内の顔は自信に満ちあふれた。

北信越は棒高跳びと3段跳びに出場し、走り幅跳びは日程を見てから決めると言う。「棒高跳びでは5メートル30。3段跳びでは15メートルを超えたい」と目標を見据え、「そもそもの力を、もう1段階上げていかないといけない」。気持ちはさらなる高みに向いていた。【大島享也】