21年東京オリンピック(五輪)代表の寺田明日香(33=ジャパンクリエイト)が12秒92(向かい風0・9メートル)で2位となった。

優勝した福部真子(27=日本建設工業)に0・02秒差で競り負けたが「足りないものが明確になった」と前を向いた。

今季はレース前半の速力に重きを置いてきた。6月3日の日本選手権(大阪)で2年ぶり5度目の優勝を飾るなど、結果にも結びついたが、タイムを伸ばすため、後半の走りにも目を向ける。「前半でつくった良いスピード感を、中盤や後半へ頑張って持っていくことが必要」。足をさばくリズム感を磨いている。

まだ8月の世界選手権(ブダペスト)代表に内定しておらず、出場権を得るには、7月30日までに参加標準記録(12秒78)を突破するか、8月2日以降に確定する世界ランキングでターゲットナンバー(出場枠の目安)以内に入る必要がある。

今月中旬には、ランキングの加算ポイントが高いアジア選手権(7月12~16日、タイ・バンコク)へ出場予定。かつて参加標準記録を突破しなければ、ブダペスト大会へは出場しない意向を示したこともあったが「そこでワンチャン、良い記録が出るかもしれないということを、いろんな方に説得していただいた」と明かし、世界ランキングでの世界選手権出場へも意欲を示した。

「今日、自覚できたことをどれだけ自分の中で落とし込めるのか。かつ、世界大会でどこまでついていって、どこまで勝負できるのかを考えながら、1カ月で作っていこうと思う」

世界で戦うため、立ち止まらずに進んでいく。