世界に挑むメンバーが決まった。日本陸連は7日、今月19日にブダペストで開幕する世界選手権の代表選手63人を発表。日本陸連の山崎一彦強化委員長(52)は、今回の代表を「史上最強のメンバー」と評した。

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「世界大会で物おじせずに活躍し、パフォーマンスを発揮できている」

山崎強化委員長は代表メンバーを高く評価し、「史上最強」と言い切った。

この日発表されたのは、世界ランキングなどに基づいて決定したメンバー。マラソンの男女6選手や北口榛花(25=JAL)ら、すでに代表内定が発表されていた選手と合わせ、総勢63人となった。

男子でメダル獲得を期待されるのが、110メートル障害の泉谷駿介(23=住友電工)。6月の日本選手権で日本新記録となる13秒04をマークすると、ダイヤモンドリーグ初参戦となったローザンヌ大会では優勝を収めた。同種目で日本勢初の決勝進出を目指す。

100メートルには、昨夏の世界選手権で日本人初の決勝進出を遂げたサニブラウン・ハキーム(24=東レ)、7月のアジア選手権Vの柳田大輝(20=東洋大)、日本選手権王者の坂井隆一郎(25=大阪ガス)を選出。この3人に小池祐貴(28=住友電工)らを加えた布陣で、400メートルリレーに挑む。

前回4位の1600メートルリレーは、日本歴代2位となる45秒00の自己記録を持つ佐藤拳太郎(28=富士通)ら、45秒台前半の記録を持つ4人を含めた編成。“マイル侍”が史上初のメダルへ突き進む。

女子は1500メートルと5000メートルで選ばれた田中希実(23=ニューバランス)が男女を通じて唯一、個人2種目にエントリーした。5000メートルは、7月のフィンランドの競技会で参加標準記録(14分57秒00)を突破しており、同種目3大会連続の決勝進出に挑む。

走り幅跳びの秦澄美鈴(27=シバタ工業)は、アジア選手権で日本新記録となる6メートル97をマーク。これは昨夏の世界選手権銅メダル相当で、世界舞台でもビッグジャンプが期待される。

来夏にパリオリンピック(五輪)、25年に日本での世界選手権が控える中で臨むブダペスト大会。山崎強化委員長は中長期的な視野も含めながら「複数年にわたって活躍する選手を育てたい。日本チームとして戦っていく」と意気込んだ。