【ブダペスト(ハンガリー)=藤塚大輔】日本記録保持者の泉谷駿介(23=住友電工)が13秒19(無風)で5位入賞となった。同日の準決勝を1組1着で突破し、この種目ではオリンピック(五輪)も含めて日本勢初の決勝進出。グラント・ホロウェイ(米国)がファイナリスト唯一の13秒切りとなる12秒96をマークし、大会3連覇を達成した。
泉谷の主な一問一答は以下の通り。
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-レースを振り返って。
泉谷 スタートで足つっちゃって。両足ふくらはぎをつっちゃって。つったのはブロックを蹴った瞬間です。蹴った瞬間につっちゃって。もう焦りまくっちゃって。周りのことなんて気にしていなかったですね。(その状態で5位に入ったことは)プラスには捉えたいですけど、本番1本なので。その中でもしっかり上位に食い込んで、メダルは取りたかったなと思います。
-準決勝から決勝の間が約1時間半ほどだったことについてはどうでしたか。
泉谷 トレーナーさんに治療してもらって、アップも軽めにやったので。ただ3本走れる体力とか、筋肉をつけないといけないなって感じました。
-1着でフィニッシュした準決勝の走りはいかがでしたか。
泉谷 準決勝はハードリングで浮いちゃって、不安定なハードリングになっちゃって。その分、インターバルでしっかり稼げたので、準決勝はまあまあかなって思いました。
-アクシデントがありながらも走り切れたのは、引き出しが増えているからですか。
泉谷 海外転戦にも行って、引き出しが増えたのが良かったのかなと思います。
-あらためて決勝の舞台に立てたことはどう感じていますか。
泉谷 決勝の舞台に立てて、まずは第一目標達成で結構うれしい気持ちがあるんですが、5位で来年につなげられればなって思います。
-隣はホロウェイ選手でしたが、意識はしましたか。
泉谷 ちょっとは意識したんですけど、後半落ちるだろうなって思ってて、足をつっちゃったんで(笑い)。見てる暇なかったですね。
-世界選手権の決勝の雰囲気は、ダイヤモンドリーグ(DL)決勝とも違いましたか。
泉谷 違いましたね。全然雰囲気も違って。決勝なので、みんなピリピリしてて、気合入ってましたね。
-日本ハードル界の歴史を塗り替えられていることについてはどう思いますか。
泉谷 自分ではあまり意識しないで、自分の走りができればいいなって思っていました。
-終わってからは、優勝したホロウェイ選手をじっと見つめていました。どういう気持ちからですか。
泉谷 優勝した人たちが盛り上がっていたので、すごいな、来年は自分もそこに立ちたいなと思って見ていました。
-メダルとの距離感はどう感じますか。
泉谷 近いようで遠くて、トップ選手は本番に強いなってあらためて感じました。
-あと1年で五輪のメダルを取れる自信はつかめましたか。
泉谷 そうですね。このままいって、自分の力を出し切れれば、もしかしたらあるんじゃないかなって思っているんですけど。意識はしないで、まずはしっかりとアベレージを上げていくことが大事かなと思っています。
-今季はアベレージが上がっていますが、さらに高めていくということですか。
泉谷 そうですね。欲を言えば、12秒ほしいんですけど、そこは今後の転戦もあるので、そこで出したいなと思います。
-アベレージを上げていくというのは、どこまでをイメージしていますか。
泉谷 ホロウェイ選手みたいに、予選、準決、決勝と上げていく。そういう風にやりたいなって思います。