ダイヤモンドリーグ(DL)の年間上位者で争うファイナルが開幕し、女子やり投げの北口榛花(25=JAL)が63メートル78で優勝した。日本勢がファイナルを制すのは初めて。この種目としてはアジアでも初の快挙で、再び世界一の称号をつかみ取った。

8月の世界選手権ブダペスト大会も優勝。日本女子のフィールド種目で初の金メダルを獲得した勢いのまま、世界ランキング1位で迎えたDL最終決戦でも頂点に上り詰めた。

その世界選手権や、日本新記録の67メートル38で制覇した今月9日のDLブリュッセル大会など最終6投目でビッグスローを連発してきたが、この日は2回目の投てきでトップに。最後まで最上位を譲らなかった。

昨季DLファイナルは初の表彰台となる3位。今季はDLで3勝して2年連続で出場権を獲得していた。

◆北口榛花(きたぐち・はるか)1998年(平10)3月16日、北海道旭川市生まれ。3歳で水泳を始め、小学校6年時にバドミントンの全国大会で団体優勝。旭川東高1年時まで競泳と陸上の二刀流だった。日大へ進学後の19年からダビド・セケラク・コーチに師事。22年7月の世界選手権(米オレゴン州)で、日本女子の投てき種目では史上初のメダルとなる銅を獲得。23年9月8日のDLブリュッセル大会で67メートル38の日本記録を樹立していた。父の幸平さんはパティシエで、ヘーゼルナッツが実る「榛(ハシバミ)」が名前の一部になっている。179センチ。