11、13、17年世界選手権代表の川内優輝(36=あいおいニッセイ同和損保)が、“130回目のフルマラソン”で存在感を発揮した。

川内はスタートすると、いきなり先頭へ。最初の1キロを2分50秒のハイペースで飛ばすと、その後も独走が続く。30キロ地点でも2位の大迫傑(ナイキ)へ34秒差をつけた。徐々にペースが遅れ始め、34キロ過ぎで2位集団の堀尾謙介(九電工)らに迫られても、そこからペースアップ。1キロほど粘り続けた。35・2キロ過ぎに追い抜かれ、後退したが、先頭集団にくらいつく粘り強い走りをみせている。

13日の会見で「このMGCが130回目のフルマラソンを走ることになる。今まで、ペースメーカーのいるレース、いないレース、雨のレース、風のレース、また、ワールドマラソンメジャーズから世界選手権、アジア大会まで、いろいろなレースを走ってきた。そういう過去の経験を生かしたレースをしたいなと思うし、そういう走りを見てほしいと思っている」と話していた通りの走りを披露。36歳のベテランが激走をみせた。

今大会では男女上位2人が24年パリオリンピック(五輪)マラソン代表に決定。代表枠は男女各3枠で、残る1枠は12月以降のMGCファイナルチャレンジを経て選出する。当該大会において設定記録を上回る選手がいない場合は、MGCの3位選手が代表に選出される。