パリ・オリンピック(五輪)日本代表選考のマラソングラウンドチャンピオンシップ(32=MGC)で3位に入った大迫傑(ナイキ)が、ゴール後のトラックで後輩を待った行動について自らの言葉で説明した。

15日の東京・国立競技場、五輪内定まで5秒届かず2時間9分11秒で走り終えた。その後、土砂降りの雨の中でゴール付近のトラックに残り、ずぶ濡れになりながら誰かを待っていた。

その待ち人は、2時間16分51秒の43位でゴールした高田康暉(30=住友電工)だった。早大競走部の2年後輩ランナー。大迫がゴールしてから7分40秒。高田が戻ると、自らのタオルをかけて健闘を称える姿は、多くのファンの感動を呼んだ。

この行動について17日、大迫は自らのX(旧ツイッター)で真意を明かした。

「この大会が集大成と話してて、もしかしたらこれで引退しちゃうんじゃないかと思って、もしそうだとしたらその場に居たかった」と投稿した。

2014年正月の第90回箱根駅伝では、1区の大迫から2区の高田へとタスキリレー。先輩のゲキに応え、高田は花の2区で区間賞を獲得している。

高田はMGCのレース後、自身のインスタグラムを更新。「ゴールして尊敬している先輩がずっと待っててくださってて悔しいはずなのにとても嬉しかった」と大迫に感謝し、「最高の42・195kでした。多くの応援ありがとうございました」と締めくくった。投稿には「集大成」のハッシュタグが付いており、第一線から退く意向をほのめかしている。